UFOCaptureV2 Help 1.概要
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1.1 機能概要
UFOCaptureV2は入力映像の変化を検出して、検出の数秒前から録画するタイムシフト動体検出動画キャプチャソフトウェアです。以下の特徴をもっています。
- タイムシフト録画
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- 画像の変化を検出した時点の数秒以上前から録画を開始することができます。
- 変化が終了してから指定時間内に再度変化が検出されると同一のクリップに連続して格納されます。
- シフト可能時間はパソコンのメモリ量と解像度とフレームレートに依存します。256MB搭載機種でも640*480の解像度で30フレーム/秒のビデオ信号を 5秒以上シフトすることができます。メモリに余裕があれば数分まで伸ばすことができます。
- 入出力フォーマット
- キャプチャ機器のドライバがサポートしている殆どすべての映像形式を入力することができます。具体的にはNTSC/PALを問わずドライバの出力する映像信号が以下の解像度、フレームレート、ビデオ形式であれば入力できます。(範囲内でもキャプチャ機器のドライバがサポートしない形式は入力できません)
- 解像度 : 320x240 〜 1920x1280
- フレームレート : 10.0fps〜60.0fps
- ビデオ符号化形式 : UYUV, YUY2, I420, IYUV, YV12, DVSD
- 任意の縦横比(アスペクト比)に正しく対応できます。
- 入力信号のアスペクト比を修正して、入力と異なる解像度で静止画/動画を格納できます。
- 例えば、NTSC-IEEE1394-720x480(アスペクト比4:3)信号を正方形の画素によって4:3のアスペクト比をもつ640x480に変換して格納することができます。
- 非圧縮AVIおよび高圧縮WMV記録フォーマットが選択できます。
- この他にシステムにインストールされている別のコーデックを使用したAVI録画も可能な場合があります。この場合、処理負荷等によって動作しない場合もあります。
- オーディオの有無を選択できます。
- AVIフォーマットで記録する場合にはオーディオ信号無しを選択できます。(wmv録画ではオーデオ信号は必須です)
- システムのサウンドデバイスを含むDirectX対応のオーディオインタフェースをもつ機器からのオーディオ信号を入力することができます。
- USBカメラやIEE1394からの音声信号も入力することができます。
- ビデオと同一のドライバから出力されるオーディオ信号も扱うことができます。
- ビューサイズ変更
- 録画/再生時にキャプチャ解像度とは無関係にウィンドサイズを任意に変更することができます。
- 1:Nボタン押下により等倍または2倍となるサイズに設定することもできます。
- トリガオプションによる高感度/高効率検出
- 自由な監視領域設定
- 動体を監視する領域をピクセル単位で編集することができます。このための簡易エディタが内蔵されており、入力信号のスナップショットを見ながら、これに重畳して作業することができます。
- 画面の中に不定形の風で揺らぐ樹木などがあっても変動部分を除外して監視することができます。
- 地上風景が入る低空の空の観測でも、地上風景の変化を無視することができます。
- 不要な対象を監視対象外とすることによって、検出感度を高めても不要なクリップを増やすことなく安定した高感度監視をすることができます。
- 簡単な指定により全画面監視を確実に行うこともができます。
- 2段階トリガ
- 輝度変化レベルと変化領域サイズの2つの閾値を任意に設定することができます。微小変化を見逃さない設定、明度変化が大きいもののみに絞る設定、対象の大きさが一定値以上の場合のみを検出する設定などが可能で、目的毎に不要なクリップを減らすことができます。
- ノイズレベルトラッキング
- 輝度変化レベルを背景ノイズレベルの変動に合わせて自動修正することができ、天候や明るさの変化に関わらず長時間無人監視することができます。
- 最低および最長継続時間の設定
- シンチレーションマスク
- 夜空の恒星など、大気のゆらぎで瞬く対象を自動検出して、これをマスクして監視対象から外すことができます。
- 夜空の観測ではこのシンチレーションマスクパターンがそのまま恒星の位置に対応しており、これによってカメラの観測方向を正確に記録することができます。シンチレーションマスクの恒星検出能力は強力で、人間には見えない恒星位置を判定することができます。
- ダークオブジェクトマスク
- 夜空の観測では背景の空の明るさより暗い鳥や昆虫の動きを検出しないように設定することができます。これによって明るく移動する物体のみを検出対象とすることができます。
- スローオブジェクトマスク
- 対象の移動速度を計測し、これが一定以下の対象はその周囲を含めて検出対象としないことができます。
- 夜空の観測では通常飛行機のフラッシュライトの点滅が極めて多く検出されますが、これらを殆ど無視することができ、視野内に飛行機が通過中でも同時に発生した流星などの現象を記録することができます。
- スローオブジェクトマスクは対象を3秒間監視した後にその移動速度が低い場合に発動します。このため、移動速度が0でも明度変化が大きい人工衛星や静止流星等は検出対象となります。
- オーディオ信号トリガ
- オーディオレベルが指定値を超えた場合に録画を開始することができます。この場合にもタイムシフトは有効です。
- オーディオ入力端子に外部機器の信号を接続することにより、外部機器からの信号で記録を開始することもできます。
- インターバルトリガ
- 一定時間毎に無条件に記録を開始することができます。
- 間隔は分単位で指定でき、通常1秒間トリガがかかります。
- 起動時刻に関わらず、0時0分からの間隔できりのよい時刻に記録されます。
- プレビューモードとマニュアルトリガ
- 自動検出を一切行わず、入力映像のプレビューができます。
- プレビュー中または監視中にボタン押下により任意の時点でタイムシフト録画を開始することができます。
- トリガ種別毎のファイル名
- 記録の原因となったトリガによってクリップ名の一部を変更することができます。
- スーパーインポーズ
- 入力信号に、日時、時刻、フレーム数、および任意の英数字列などをスーパーインポーズすることができます。
- 日付は 日本形式(2005/04/31など)と 欧米形式(31/Apl/2005など)の2通りの記法に対応しています。
- 時刻は必要に応じてミリ秒単位まで表示できます。
- 日時は地方時(LT)と世界時(UT)を選択することができます。
- リアルタイムの日時の他、指定日時からの経過時刻をスーパーインポーズすることができます。
- 文字サイズは3種類から選ぶことができます。スーパーインポーズをオフにすることもできます。
- スーパーインポーズの縦位置を指定することができます。
- 監視領域マスク、シンチレーションマスクを動画に重畳表示してチェックすることができます。
- 静止画記録オプション
- 静止画を動画のキャプチャ時に自動記録できます。
- bmpまたはjpeg形式を選択できます。
- スナップショットは検出開始時点の1フレームを記録するもので、日中の監視に適しています。
- ピークホールドは記録中の全フレームの明度を重畳するもので、夜間の流星の観測などに適しています。
- スーパーインポーズは重畳されていますが、マスク類は画像には重畳されません。
- マスク類はマスク静止画を保存していれば、再生時に重畳表示することができます。
- 領域マスク、シンチレーションマスク、検出位置をRGB各プレーンに独立して格納した マスク静止画をbmp形式で格納できます。
- 夜間観測においてはマスク静止画に恒星位置が格納されており、これを使用して視野の方位仰角を正確に定めることができます(マスク静止画はUFOAnalyzer等の後処理プログラムで分析する際に必須です)。
- サムネール用に小さいjpeg画像を追加格納できます。このサムネール静止画には検出位置を重畳指定できます。
- 長時間クリップで自動削除されるクリップも静止画のみを保存する指定ができます。
- キャプチャ結果のFTP転送
- キャプチャ時にキャプチャ結果を指定のFTPサーバーへ自動転送することができます。
- FTP転送は、スナップショットまたはピークホールド静止画、サムネイル静止画、および、wmv形式の動画を選択できます。
- クリップ名は指定範囲内で循環する名称が使用されます。これによって、固定HTMLページでも複数のキャプチャ結果を表示することができます。
- インターバルトリガによるクリップは動体検出によるクリップと異なる名称で転送することができます。これによって、両者を区別したページを作成することができます。
- キャプチャ結果のメール転送
- キャプチャ時にサムネイルまたは通常サイズのjpeg静止画をメール転送することができます。
- キャプチャ時アラーム
- キャプチャ開始時に指定のアラーム音を再生できます。
- キャプチャ終了時に指定のシステムコマンドや任意のプログラムを実行することができます。
- ディスク容量監視
- ディスクの空き領域を監視し、指定値以下になった場合、動作を停止または古いクリップの自動削除をすることができます。
- 動作モード
- マルチファイルモードとシングルファイルモード
- マルチファイルモード
- トリガ毎に別のクリップとして格納されます。
- クリップの格納およびFTP転送時、監視が中断されます。
- シングルファイルモード
- 一度の監視中のすべての検出が、1つのクリップとして格納されます。
- 動作中は監視の中断はありません。
- 指定時間毎に監視を再起動して時間帯別のクリップとして分離することができます。
- 起動時の自動監視開始設定
- プログラム起動時に自動的に監視を開始するように設定できます。
- 設定値ファイルの参照と作成
- 通常設定値は起動ディレクトリ内ファイルに保存されます。
- 全設定値をまとめて個別の名称をつけたファイルに格納することができます。
- 過去に記録した設定値を参照して全設定を一度にすることができます。
- 1台のパソコンで複数の設定値ファイルを作ることができます。
- 起動時のパラメータに設定値ファイルを指定することもできます。
- 同じシリアルID間ではFTP情報などを含めて再現できますが、異なるシリアルID間ではパスワードなどの重要情報は自動消去されます。
- スケジュール動作
- 2組の監視開始/終了時刻をスケジュールとして設定し、無人運転できます。
- 監視開始/終了時刻を日の出/日没時刻と自動連動するように設定することができます。
- 指定緯度/経度の日の出/日没時刻を毎日自動計算します。
- 日の出/日没時刻に対する増減分数を指定できます。
- 各スケジュールで使用する設定値ファイルを指定することができます。これによって、夜間と日中など環境が大きく異なる状況でも最適な設定値で監視することができます。
- プロファイル設定
- ロケーションID、カメラIDを設定し、クリップの名称をユニークなものにすることができます。これによって、複数のカメラや複数人の観測結果を同一のディレクトリに格納することができます。
- 観測者名、カメラ名、観測地緯度経度などをキャプチャ時に設定し、ログファイルに記録しておくことができます。
- ロギング
- 動体検出日時、使用閾値、プロファイルなどの情報をXML形式のテキストファイルとしてクリップ毎に保存し、自動分析プログラムに情報を引き継ぐことができます。
- クリップ管理機能
- 年月日階層ディレクトリの自動作成
- 単一ディレクトリまたは年月日ディレクトリを選択できます。年月日ディレクトリモードではキャプチャ日時に応じてディレクトリが自動生成されます。
- クリップ一覧機能
- 日付範囲指定によるリストアップ
- 指定日から指定日数内のクリップをリスト表示することができます。
- 最新日付範囲指定
- 最新日付モードでは、常に現在時刻から指定日数分の最新クリップがリスト表示できます。
- 夜間モード
- 午前0時からの24時間を1日とする日中モードと、午後0時からの24時間を1日とする夜間モードの指定ができます。
- クリップ削除
- 単一クリップ削除および、リストされている全クリップの削除を行うことができます。
- 各クリップの関連ファイルは同時に削除されます。
- リプレイ機能
- 動画リプレイ
- 記録されたクリップの音声付動画再生ができ、以下の補助機能が使用できます。
- シークバーにより任意のコマを表示することができます。
- 検出位置シークにより検出開始フレームを表示することができます。
- フレームコマ送り/デインタレースコマ送りによりフレームまたはフィールド単位でコマ送りできます。
- 任意の時点の静止画を保存できます。
- 静止画リプレイ
- 動画と同時に記録されている静止画を以下の補助機能を使いながら閲覧できます。
- マスク重畳表示により 領域マスク、シンチレーションマスクを重畳表示することができます。
- 検出位置表示により 検出点とその領域を見やすく重畳表示することができます。
- メンテナンス機能
- 設定値ファイル読み込み
- 外部より与えられた設定値ファイルを読み込み、全設定(パスワード類を除く)を一度に設定することができます。
- 設定値ファイル書き込み
- 現在の設定値を名称をつけてファイルに保存することができます。
- 保存した設定値ファイルはスケジュール動作や設定値の配布に利用できます。
- ax ファイル再インストール
- インストールディレクトリを変更した際などに、必要モジュール配置をシステムに登録し直すことができます。
- レジストレーション
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